前々からうるさいと思っていた自宅PCに静音化を施しました。 それまでの自宅PCは、電源を投入している間、ずーぅぅぅっと、駆動音に圧倒されているという状況で、自宅でメールやHPを書くくつろぎの時間が台無しだったのです。 特に僕は閑静な住宅街に独りで住んでいるので、この騒音はかなり耳に堪え、PCに電源を入れる際に一瞬躊躇するようなことすらありました。
同じように感じる人は思ったよりも多いようで、Yahooで「静音」と検索すると、PCの静音化に取り組んでいる方々のページが見つかりました(このページの最後のリンク集にてご紹介いたします)。 それらを参考にして以下の対策を施し、今では電源のファン音がかすかに聞こえるといったレベルにまで静かになってくれました。 CD-Rドライブだけは何も対策をしておりませんが、これは常に動作させているわけでもないので、ほとんど気にはなりません。
少々速度が遅くても、静かなマシンというのは使っていてホント気分が良いものです。 最近ではPCをDVDやMP3などのメディアプレイヤーとして利用している人も多いことと思いますが、いくらサウンドカードやスピーカーの選択に神経とお金を使っても、PC本体から大きな雑音が出てくるような状況では台無しです。 ソニーのVAIOは、低騒音も一つの売りにしていますが、これもAV機器としての利用を意識してのことだと思われます。 というわけで、今後は「静音」が、PCのトレンドになるのではないかと密かに予感しています。
次のような静音化対策を行いました。
なお、それぞれの対策について総合的に判断した「お勧め度」を星の数にて評価しています。
以前は、テクノバード社の安物ケースに付属していたAT電源を使用していたのですが、これこそがPCの最大の騒音源でした。 ちなみに音だけでなく、近接して設置したHDDが動かなくなるほど電磁波漏れもすごかったです。 使い続けていたら精子できなくなりそう、、。 そこで、静音マシンマニアの間で有名なPC POWER & COOLING社[外部リンク]”Silencer”に電源を換えました。 製品案内によるとこの電源は、「高効率の回路を用いて発熱を押さえた」とあるので、発熱を押さえてファンの回転速度を低くしていると思われます。 製品名がSilencerだけあって、その静かさ加減は標準的な電源とは比べようもありません。 値段は、275WのATXタイプで、たしか13800円(税別)でした。 そこそこ質の高い「ケース+電源セット」の値段なので、決して安くはないかもしれません。 しかし、電源はPCパーツの中でも特に長く使える部品なので、マシンの騒音が気になる人にとっては値段分の価値はあるでしょう。 また、高効率の電源回路を使用しているということで、安定性についても高いのではないかと想像しています。
電源が静かになったら、今度はCPUクーラーの音が気になってきました。そこで、CPUクーラーを外して、代わりに巨大な放熱フィン(サーマルコンポーネント株式会社[外部リンク]; 85EX60X60)を装着しました。この放熱フィン、ウェブ上のカタログによると「Socket 7で最高性能を自負しています」と書いてあるのですが、素材は熱伝導率の低い鉄。 銅とはいわなくても、せめてアルミで作って欲しかったです。 ただ冷却性能は悪くないようで、Pentium III 866MHzでファンレスで使用しているにも関わらず、夏場でも安定動作しています。
電源の排気部分に消音ダクトをつけました。マジックテープにてワンタッチで装着できるようになっていて、下向きに排気が出るようになっていています。単純な装置ながら、電源からの排気音がかなり軽減されました。素材はDIY店で売っている発砲ゴム板(厚さ10mm)とマジックテープだけ。これらを適当な大きさに切って、粘着テープでくっつければ完成です。粘着テープはガムテープでも何でも良いのですが、見た目も考えて透明な梱包テープを使った方がいいでしょう。部品代がせいぜい千円といったところなので、費用対効果比は高いと思います。
早速、制振シートを電源とハードディスクに密着させたところ、両者とも騒音の少ないパーツであったにも関わらず、ノイズが減少したことを実感することができました。また、今回は行いませんでしたが、シャーシの各部にワッシャーのように張り付けて、シャーシ全体から発する音を減らすことも可能だと思います。今後このシートが幾らほどで販売されるかは分かりませんが、それほど高くないのでしたら、手軽な騒音対策としてお勧めいたします。
なお、吸音フィルムは、フィルムがなるべく壁面や床面にふれないように(振動しやすい状態)に施工せよとのことだったので、消音ダクトの裏側に両面スポンジテープにてくっつけてみました。が、元々の音が小さくなっているせいか、こちらについては効果があったかどうかは、いまいち分かりませんでした。
ケース内に発布ゴム板(厚さ5mm)を両面テープを使って張り巡らしました。 効果そのものはありました。マシンから出てくる騒音の内、特に高音部分が低減されたと思います。ただしこのような加工をしますと、ケースからの放熱を確実に妨げますし、また大量の可燃物をマシン内部に入れることに対し一抹の不安もあります。これらから、総合的にはあまりお勧めはできません。特に周りに人がいない状態でも使用するマシンに対しては、発火の危険性のあるゴム板などではなく、鉛板など不燃物で面密度の高い素材を使用すると必要があるでしょう。もっとも、鉛板ですと重くなりますし、値段も高くなるでしょうが。
ケースの蓋の裏側に防音材を張ったところ。
安物ケースなのですが、こうすると何だか高級感が出てくるような気がします。
ふたを閉めたら関係ないけど、、。
5インチベイのベゼルの裏側にも防音材を張ってみました。まあ、気休めですね。
次のページを静音化の参考にさせていただきました。