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最終更新日 2004年5月29日

2000年度の1年間、僕は福岡の某私立男子校にてバイト教員をしていました。その高校では毎年文集を発行しておりまして、この文集の「新任教師の声」という欄に、「実録! 富士村荘の攻防」を載せてやりました。

この「新任教師の声」、勤務先の高校はマンモス校だったので毎年たくさんの新任教師がこの欄を執筆しているのですが、これがまたどれもこれも同じ様な文章なんですよ。 基本フォーマットは、「自分自身の辛かった経験」 → 「そこから導き出された画一的で青臭い人生論」 → 「だから生徒の皆さんもガンバッテ下さいっっ!」。  ‥‥‥‥‥‥。 それなのに、「21世紀は個性の時代」などというお言葉もあったりして、思わず下血しちゃいそう。

編集担当の先生が、「佐藤先生も一筆よろしいですか?」などとお願いしてしまったのが運の尽き。 この死ぬほど退屈な文集に渇を入れるべく、原稿回収袋に「実録!富士村荘の攻防」のプリントアウトを放り込んでおいたのです。 まあ、さすがに検閲ではじかれると考えていて、シャレのつもりだったのですが、教員が書いた文章はろくにチェックしていなかったようで、無事(?)掲載されてしまいました。

文集の目次です。暑苦しいタイトル群の中で、イイ感じですね。

ちなみにこの高校、「教師は生徒を服従させなければならないっ!」が口癖の体育会系教師がスターリン気取りで闊歩していたりと*、この手の洒落が通用するような雰囲気では全然ないのですが、文集が出たのは任期も残り僅かな時期だったのでノープロブレムでした。

* もちろんマトモな教員が多数派ですよ。 でも「体育会系」な先生の存在感が、ほとんど学校の雰囲気を規定しちゃっているような状態ですね。

後で知ったのですが、この文集はかなり大量に配布されたようです。 まず教職員全員分で約100部。 それから高校と付属中学の各4学年分(この春に卒業/入学する生徒の両方に配布するため)で、なんと3000部以上。 あと学校への来賓とか、学校見学の受験希望者などにもこまめに配るとのこと。 ほとんどマイナー雑誌の発行部数に匹敵、素晴らしい。

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