花サイズへの非線形制約がある時(i.e. α>1)には、花サイズを小さくするという選択圧が生じる。 この選択圧は、より大きな花を有する個体ほど強く働くので、両性株では単性株に比べ、花サイズの減少幅が大きくなる。 しかし、V[A]にシグモイド型曲線を仮定しているため、Aの大きさはさほど小さくなることができない(Aが少し減少しただけで、Vは大幅に減少するから)。 その結果、次の2つの効果が働き、両性株の資源利用効率は単性株よりも悪くなる: (1)送粉者の誘引効率(i.e. V[A]/A)は、両性株で単性株よりも悪くなる。 (2)両性花では、より少ない数の配偶子を持つ花を沢山生産するため、1花当たりの固定コスト(i.e. β)の総量が大きくなる。