テーマ:古気候と現在の地球システムシミュレーショ ン;過去の気候から何がわかるか
日時:11月12日(火、大会1日目)18:00〜20:00(予備時間30分を含む)
気候システムは大気と陸域の間で強いフィード バックを持った形で成り立っており,エネルギー収 支や水文過程の変動,CO2 をはじめとする温室効果ガ スの交換,エアロゾル排出や土地利用の変化によっ て,地球の気候は大きく変化してきた.これまで本 研究会では,陸域圏の関連するプロセスの理解や将 来予測に関する最先端の話題について,分野横断的 に勉強会を開催している.今回は,陸域圏における 動的植生モデルを活用した,過去と現在の地球シス テム変動に関する研究について,渡辺泰士氏(気象 研究所)にご講演いただく.現在から約 13 万年前の 最終間氷期および約 6,000 年前の完新世中期には,地 球の軌道要素が現在とは異なり,北半球高緯度域の 夏の日射量がより大きく,全球平均気温が現在より も高かったことが知られている.動的植生モデルを 活用した,最終間氷期,完新世中期,そして現在に おける地球システムシミュレーションの分析結果に ついて発表していただき,参加者で議論を行う.
横畠徳太(国立環境研究所)
yokohata[at]nies.go.jp