今日から野外調査。 くそ暑い福岡とは、しばしのお別れである。 今回、宿舎に使わさせていただく久住の高原農業実習センター[外部リンク]は、台所用具が揃っていることもあって、運ぶ荷物の量は段ボール4箱分ほどで済んだ。 実に楽チンだ。 実習センターへ荷物を運び込んだ後で、メールをチェックをすると、出そうと思っていた公募の締め切りが、来月31日から今月31日へと縮められたとの情報が入っていた。 おぉー、あと5日しか無いじゃないか。 某国立大学の事務方は一体何を考えていやがるんだ? まあ不幸中の幸いで、今回のフィード調査にはノートパソコンを携行しているので、何とか準備はできそうだ。 論文の別刷りは、メインの論文二本のPDFファイルがあるので、これをプリントアウトすればいいだろう。 あ、でも履歴書用の顔写真がないや。 作業服を着た写真を撮って貼るくらいなら、無いほうがましか。 それで落とすなら落としやがれ。 昼飯を食べた後で、久住山登山道での調査の許可を取るために、竹田市森林管理センターという所まで出かける。 これまでの調査は全て民有地でやっていたので、許可など取った試しがないのだけど(地主が通ったときにキチンと挨拶をしておけば、大抵それで済む)、国有林の場合には色々煩いことを言われるとのことだ。 さんざん道に迷って管理センターへたどり着くと、担当者不在とのことで明日電話するとのこと。 採集をするわけじゃあ無いんだから、あなたの権限でサクッと許可を出しておくれよ。
昼食:スーパーの弁当 泉質は少々白濁した透明な湯。黒を基調とした上品な浴室。露天風呂あり。 |
今日は調査の初日とということで、調査個体の選定とマーキングを行った。 その移動の途中で、道路を横切るイノシシの群れに出くわした。 成獣が4〜5頭に、子供が(ウリ坊)15〜20頭くらいの大きな群れで、こんなものをみるのは初めてである。 ウリ坊を見ること自体も初めてだったのだけど、小さくてコロコロしていて縞模様があって、ウ〜ム可愛い。 写真撮ればよかった。
花は殆どまだ咲き始めていなかったので、本日の野外作業は午前中に全て終了。 午後は論文を読んだり、実習センターのスタッフや院生と談笑したりして、3時過ぎには温泉に出かけました。 今回の調査では開花と種子形成を調べるので、開花期間の最初と最後のあたりは、さほど忙しくないのです。 温泉からあがって車の中の携帯電話をチェックすると、森林管理センターからの着信が表示されている。 すぐにかけ直すと担当者に繋がり、曰く、採集をするわけでないのならば入林許可書を申請すればOKとのこと。 というわけで再び竹田市まで行って、書類を書いたり、調査ポイントを地図で説明したりする。 で、判子を集めてから許可書を発行するので、明後日また来てくれとのこと。 まあ、お役所ですからこんなもんでしょう。 対応は誠実かつキチンとしていました。
朝食:納豆、笹かまぼこ、昨日の味噌汁の残り 泉質は殆ど透明で柔らかな湯。湯屋は檜造りでよい香りが漂っている。露天風呂あり。フロントにちょっとしたスペースがあって、地元の方が数人、漫画など読みながらくつろいでいた。 |
滞在先はスタッフと院生をあわせて9名という小所帯なので、既にメンバーの全員と言葉を交わしていたのだけど、一応紹介と言うことで朝のミーティングにてご挨拶をした。 この研究室では肉牛を50頭飼っている関係で朝が早く、このミーティングにしても毎朝8時半より開いているとのことだ。 実に規則正しくて健康的なラボである。 人間関係も良好なようで、とても気分良く滞在できる。 僕が以前所属していた農学系のラボは可成り凄い所だったので、農学部のラボというのは一般にそんな感じなんだろうと思っていたのだけど、全然そんなこと無いようだ。 サンプル数が1のみで一般化するというのは、浅はかな行為であると反省する。 今日も野外作業は1時間程度で完了。 朝飯後のドライブ&散歩気分だ。 あと一週間はこんな感じだと思う。 で、野外から戻った後は昨日と同じく、論文を読んだり、こちらのメンバーと談笑したりして、またまた三時過ぎに温泉に出かける。 楽チン楽チン♪ せっかく温泉だらけの場所に滞在しているので、このフィールド作業期間中に近所の温泉を制覇してみようと考えている。 ちょっとした変化が日々の生活にあると楽しいものです。
朝食:納豆、笹かまぼこ、昨日の味噌汁の残り
湯は無色透明、臭いもなし。 飲むとマグネシウムとナトリウムの味がした。露天風呂、サウナあり。湯屋は造りが安っぽく、かつ鏡が曇っているなどメンテも悪く、また同じ敷地にキャンプ場などが併設されている関係か平日の昼間でも混んでいた。さらにシャワーの温度もコロコロ変わるなど、気分良く入れるような温泉ではない。しかし露天風呂からの眺めは、遙か遠くの山並みまで見渡せて絶景である。方向的に夕日が見えるはずなので、夕焼けのきれいな日に出かければ最高だと思う。ここのところ午後は曇天続きなのだけど、もしチャンスがあるようならばレポートします。 |
マーキングしていた個体のいくつかに花が咲き始め、ぼちぼち生態調査らしくなってきた。 昼食後、竹田市の森林管理センターまで出かけて、国有林の入林許可書を無事受け取る。 実は、今回許可書を発行してもらった場所についてもコッソリ調査を始めていたのだけど、これで明日からは堂々と作業ができるようになった。 時間もあったし、遠くまで来たのに紙切れ1枚もらって直帰するのも癪に障るので、ついでに市内をウロウロ歩き回ってみる。 竹田市は、「荒城の月」の滝廉太郎が生まれ育ったことで有名な町で、良い意味で時代に取り残されたノスタルジックな雰囲気が漂っていた。 こんな町で、教師でもやりながら2〜3年暮らしてみるのも悪くなさそうだ。 まあ、そんなことをしたら二度とアカデミックポストに就けなくなるので、現実性のない夢なのだけど。 この街の最大の観光スポットは「荒城の月」の舞台とされている岡城跡。 でも、途中道に迷ってたどりつく事ができなかった。 城下町なので、わざと道を分かりにくくしてあるのだろうか? その代わりと言ってはなんだけど、市内の温泉に入って、市内のスーパーマーケットで買い物をする。 台風が近づいているとのことで、夕方頃から嵐になってきた。 明日の調査の時間帯には、収まっていて欲しいものだ。
朝食:納豆、卵、昨日の味噌汁の残り 豊後竹田駅のすぐ近くに、2001年11月にOpenした新しい温泉。 設備は非常に充実していて、大浴槽、歩き浴槽、露天風呂、打たせ湯、冷水槽、ジャクジー、サウナ、マッサージ室、休憩室と至れり尽くせり。 男湯と女湯とが日ごとに交代するそうなので、もう片方の浴室の設備については異なるかもしれません。 湯は無色透明。 微妙に塩素臭い気もするので、もしかしたら循環式かも。 |
今日は朝から嵐の一日だった。 なかなか外に出る気にならなかったので、午前中は論文などを読みながら時間を過ごす。 滞在先は標高900mの高原にあり気候が冷涼、かつ極めて静かな環境にあるので、論文読みが非常にはかどる。 かなり沢山の論文を束で持ってきているのだけど、この調子ならば全部消化するのも夢ではない。
本当は、リジェクト喰らった僕自身の論文の書き直しを優先させるべきなのだけど、持ってきたノートPCのバックライトが経年劣化のため暗くなっていて、あまりこれで長時間の作業を行う気になれない。 バックライト交換を請け負う業者を利用すると、郵送したり作業待ちの期間があったりと、10日前後もPCが使えなくなってしまう。 このノートPCを入手したのは山籠もりに出る直前だったので、そんな時間は取れなかった。 交換パーツ(蛍光管)自身は安く入手できるので、自分で交換できるかどうか試しに表示部分の分解を試みてみると、ネジ止めの他にも何カ所もの爪で厳重に固定されていて、なかなかバラせない。 それでも無理にマイナスドライバーでこじるようにして頑張り、数カ所の固定部分を不可逆的に分解することに成功した後、「このまま続けるとゴミになる!」と確信したため作業を中断した。 バックライトなぞ消耗品なのだから、本来ネジ止め一つ外すだけで簡単に交換できるようにしてあるべきなのだけど、たぶん買い換え需要を喚起する為、わざと交換しにくい状態にしてあるのだと思う。 とにかく今回は我慢して使うよりない。 午後になっても嵐が止む気配にならないので、諦めて調査に出かける。 天気予報によると、この天気は明後日まで続くとのことだ。 まあこの時期の九州で調査をする以上、台風は仕方がないだろう。
朝食:クッキー、牛乳 川の側にあり落ち着いた雰囲気。無色透明の湯。打たせ湯あり。でも水圧が少々低く、あまりマッサージ効果は期待できない気がする |
今日も朝からザーザー降り。 もう一日中こんな感じだろうと諦めて、作業に出る。 でも、作業から戻ってしばらくすると雨が上がってきて、結局、午後はほとんど降らなかった。 実に意地悪な天気だ。 雨の中での作業が続いたせいか、或いは、そろそろ寒くなってきたのに半袖で過ごし続けたせいか、ちょっと寒気が来た。 そこで、こちらの複数のメンバーからお勧めを受けた長湯温泉まで出かけることにした。 この温泉の売りは、世界でも3カ所のみから湧出すると言う炭酸泉である。 これは文字通り、地下の高圧の元で炭酸ガスが溶け込んだ温泉のこと。 温泉街のはずれにある共同飲泉所の説明書きによると「炭酸ガスの含有量は花王バブの約7倍」とのことである。 非常に具体的でわかりやすい例えだ。 つまりバブを7個浴槽にぶち込めば、少なくとも炭酸ガスについては長湯温泉を再現できるわけだな。 勇気のある人は、ぜひ試して見て欲しい。 それで、ここのお湯は本当に骨髄から暖まった。 僕は肩コリ持ちなのだけど、そんなコリも湯の中にバラバラになって溶け出して行くような気がした。 これまで泉質が入り心地に与える影響など感じたことが無かったのだけど、ここのお湯は他の温泉のものとは全然違う。 文句なしにお勧めだ。 ただ、「浴槽に入ったとたん、白い泡が体にビッシリと付く」と聞いてたのだけど、そんな状態にはならない。 同じ浴槽に入っていた地元の方らしい御老人に尋ねてみると、この「御前湯」より300m程離れた「ラムネ湯」に行けば、そうなるよとの事。 但し、泡が沢山付くのは冷泉なので、併設されている温泉と交代で入ることになるとの事だ。 「ラムネ湯」には後日行ってみることにする。 今日は土曜日とのことでラボの人も少なく、静かな一日でした。 夜中、広い牧場にポツンとある建物に僕一人、聞こえてくるのは虫の音だけ、という良い雰囲気になったので、角川ホラー文庫「仄暗い水の底から」鈴木光司著を読む。 残念ながら(?)、あまり怖くなかった。 だけど良く書けている短編集で、一気に読み終えた。
朝食:パン、牛乳、ヨーグルト 露天風呂、サウナ、水風呂あり。 湯は茶褐色で、高濃度の炭酸ガスが含有されている。 色が付くので、新しいタオルなどを使っては勿体ないかもしれない。 湯屋は独逸風。 ドイツの炭酸泉療養所のある町と、昔から親交があるのが理由とのこと。 |