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フィールド日記 2002年秋


   9月8日〜9月14日の記録  

● 9月8日 (曇り時々晴れ)

野外調査の作業量も増えてきたし、上記論文の最終チェックや面接の準備もしなければならないないので、日記の執筆をしばらく中断します。 まあ、ほぼルーチンな毎日になってきたので、それほど書く内容もありませんしね。 温泉巡りについては、レポート共々継続する予定です。

朝食:納豆、茄子の味噌汁
昼食:昨日のおかず、茄子の味噌汁
夕食:シチュー
入浴:黒川温泉 旅館わかば 化粧の湯(入湯料 入湯手形利用で400円)

露天風呂は谷川沿いに作られている。泉質は無色透明、これは黒川温泉全体に共通しているようだ。本当は混浴風呂のある別旅館の温泉を狙ったのですが、旅館の駐車場も共通駐車場も一杯で入ることができませんでした。今度は平日にリベンジします

● 9月9日 (曇り時々晴れ)

朝食:納豆、なめ茸の味噌汁
昼食:シチュー
夕食:シチュー
入浴:黒川温泉 花みず木(入湯料 入湯手形利用で400円)
かなり広い露天風呂。渓流の流れが間近に見える。打たせ湯あり。泉質は、やや白みがかった透明な湯。今日は平日であるにもかかわらず、10人前後が入浴していた。人気のある風呂らしい。でも、全部オヤジと子供、、。途中、若い女性が一人やってきたが、中の様子をそっと伺うと女性専用風呂へと逃げていった。根性無しめ、そんなことで銃後が守れるか!

● 9月10日 (曇り時々晴れ)

ラムネ温泉

朝食:納豆、豆腐とタマネギの味噌汁
昼食:シチュー
夕食:長湯温泉街にて買った弁当
入浴:長湯温泉 ラムネ温泉(入湯料200円、なお、午後6時以降は会員専用となり、一般客は入れません)

8月31日の日記で出てきたラムネ温泉です。温水風呂と冷水風呂があり、いずれも炭酸泉。このうち冷水風呂の方では、水に入ってしばらくすると体中にビッシリと白い泡が付着する。「ラムネ温泉」の名前の由来だ。冷水とは言うものの、約31度と温水プール程度の水温があるので、結構長く入れる。なんでも小一時間ほど入っていると、体が非常に暖まるとのこと。そこまで暇ではなかったので、これは確認できなかった。ちなみに湯屋はチープな造りで、ほとんど掘っ立て小屋のよう。また、石けん・シャンプーが徹底的に泡立たず、体を洗うには不向きな温泉である。

● 9月11日 (曇り時々晴れ)

明日の面接の為、一度福岡へ戻りました。

朝食:納豆、豆腐の味噌汁
昼食:サケのおにぎり
夕食:九大生協の定食
入浴:自宅風呂

● 9月12日 (晴れ)

地球シミュレーター

就職の面接を受けるため、横浜の某研究所まで日帰り旅行をした。 もちろんリクルートスーツ着用だ。 さすがに標高を約1000mも下ると残暑が厳しく、そんな中でスーツを着ていると、それだけで汗が噴き出し体力が吸い取られていく。 毎日こんなモノを着ながら満員電車で通勤する方々には、ただただその一点だけで頭が下がる思いである。 マジで、もうそろそろ何とかしようぜ、日本の夏の正装。

それでその某研究所は、大学のくたびれた建物とは似ても似つかず、いかにもお金のかかっていそうな所だった。 ちなみに一番奥の建物には、500億円を投じて建造された世界最速の並列コンピューターシステムが鎮座している。 気のせいか駐車場に並んだ車も、それなりの高級車が多い。 ここに僕の旧式マーチを並べたら、さぞかし目立つだろうなぁ。 なにしろ、前の住所の駐車場が狭くてぶつけまくったので、左側のドアはベコボコだし、あと邪魔くさい位置に駐輪している自転車を片づける為のブルドーザーとしても使っていたので、フロント部も傷だらけなのだ。

面接会場に通されると、何だか10人ほどの偉そうな方々がババーンと待ちかまえていた。 前もって、研究計画発表20分、質疑応答20分と聞いていたのだけど、発表後たっぷり4、50分は質問攻勢にあう。 それも鋭い所をついてきて、そもそも僕の専門分野的にかなり無理のある応募だった事も加わり、何度も返答に窮してしまった。 もし誠実に返答するならば「分かりません」「知りません」「できません」の3種類の返事しかできなくて、それでは不採用となってしまう可能性が高まると考えたので、話しをしながら徐々に論点をズラしていくという小細工をしてしまう。 これは高校で教師をしていた時に身につけたテクニック。 しかし、高校生相手ならば有効なテクであっても、この面接官には通じるはずもなく、自己嫌悪、、。

面接後は空港へ直帰し、そして空港内のビアホールに直行。 汗をかかないようにと丸一日水分の摂取を控えていたので、一気にビールを飲み干す。 オヤジ臭いけど、思わず「クヘェ〜」と声がでた。 お疲れ様でした(→自分)。

朝食:パン、ヨーグルト、牛乳
昼食:飛行機の機内にてパンとスープ
夕食:羽田空港ビルの「ライオンホール」にて、「ひょうたん弁当」とビールをジョッキで2杯。
入浴:自宅風呂

● 9月13日 (曇り時々晴れ)

午前中、福岡で用事を済ませ、久住高原に戻ってきました。 もちろん野外調査メニューもこなした為、実に忙しい1日となりました。

朝食:パン、牛乳
昼食:コンビニのおにぎり
夕食:スーパーのお弁当、白菜の漬け物、冷やしトマト、茄子の味噌汁
入浴:国民宿舎 久住高原荘(入湯料500円)

詳細は8月26日の日記を参照してください。遠くまで風呂を入りに行く気力がなかったので、一番近所の温泉を利用しました。、、ところで、前に利用したときよりも、お湯の色が明らかに白かった。温泉の泉質って、そんなに頻繁に変わるものなのか?もしや噴火の前兆とか?

● 9月14日 (曇り時々晴れ)

一抹の不安と希望を胸に留め、空を見上げる

先日面接を受けた公募について内内定をもらった。 着任はおそらく新年度始めからとの事で、あと半年ほどは無収入なのだけど、先の見通しが付いてホッとした気分だ。 森林動態のモデリングという、これまでとは内容のまったく異なる仕事をするのだけど、2〜3年ほど異業種のラボで修行をするのも研究者としての深みを増す上で有効だろう。 繁殖生態学の専門家ならではの、境界領域的な仕事ができれば面白いと思っている。 実験からはますます遠ざかってしまうが、一人の人間が全分野の専門家になれるはずもないのだから、まあそれは仕方のないことだ。 生活面においては、あまり歳を取る前にもう一度首都圏に住みたいという願いが叶った。 演劇文化の不毛地帯、福岡に長く住んでいたので、観劇三昧の週末が戻ってくる事が何よりも嬉しい。

朝食:納豆、白菜の漬け物、昨日の味噌汁
昼食:サケ茶漬け、昨日の味噌汁
夕食:大根と牛肉の煮物
入浴:黒川温泉 帆山亭(入湯料 入湯手形利用で400円)

渓流沿いの露天風呂。ヤマメが泳いでいるのが見える。水風呂あり、洗場は狭くて暗くてイマイチ。手元の資料には「混浴」とあるのだけど、どうみても男女別々だ。水風呂の水は、近くの湧水をパイプで引いてきたもので、その取水箇所は僕の調査地のただ中にある。丸くて美味しい湧水である。



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